SFTS(重症熱性血小板減少症候群)について| 愛知県での発生状況と、冬でも大切な予防のお話

近年、ニュースなどで耳にすることが増えてきた
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)という病気をご存じでしょうか。

SFTSは、人だけでなく犬や猫にも感染する可能性がある病気で、
動物病院としても注意を呼びかけたい感染症のひとつです。

今回は、

  • SFTSとはどんな病気なのか
  • 愛知県内での発生状況
  • そして「冬でも予防が大切な理由」

について、わかりやすくお伝えします。

目次

SFTSとはどんな病気?

2.なぜ動物病院が注意を呼びかけるの?

3.愛知県でのSFTS発生状況

4.SFTSの原因

5.犬・猫が感染するとどんな症状が出る?

6.人への感染リスクについて

7.冬でも油断しないで|SFTSと季節の関係

8.SFTSを防ぐためにできる予防対策

9.こんな症状があれば早めに動物病院へ

10.当院から飼い主さんへ


1.SFTSとはどんな病気?

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、
マダニに刺されることで感染するウイルス性の感染症です。

犬や猫が感染するだけでなく、
人にも感染することがある「人獣共通感染症」として知られています。

感染すると、発熱や元気消失、食欲不振などの症状が見られ、
場合によっては重症化することもあるため注意が必要です。

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)の人での致死率は国や地域によって異なりますが、日本では約27%と報告されています。犬では約30%、猫では約60%と非常に高い致死率です。


2.なぜ動物病院が注意を呼びかけるの?

SFTSは、
「屋外に出ることが多いペット」
「散歩や庭遊びをする犬・猫」
にとって、決して他人事ではありません。

また、感染した犬や猫との接触を通じて
飼い主さんが感染するリスクも指摘されています。

そのため、ペットの健康管理は
ご家族である飼い主さん自身を守ることにもつながるのです。


3.愛知県でのSFTS発生状況

当初、SFTSは2013年に山口県で国内初症例が発生し西日本を中心に報告されてきましたが、
愛知県内でも2021年に人への感染例が確認されています。

山中など自然の多い場所だけでなく、
身近な草むらなどの自然環境にもマダニは生息しており、
「特別な場所に行かなければ大丈夫」という病気ではありません。

愛知県で暮らす私たちにとっても、
身近な感染症として意識することが大切です。

また、愛知県におけるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)に関する猫での報告は、愛知県初の事例として2024年2月に知多市でSFTS陽性の猫が診断されました。

寒い時期でも油断できない病気です。


4.SFTSの原因

SFTSの主な原因は、ウイルスを持ったマダニに刺されることと、感染した動物との濃厚接触の2つです。  

マダニは

  • 草むら
  • 公園
  • 畑や田んぼの周辺
  • 庭先

など、意外と身近な場所に潜んでいる可能性があります。

散歩中や外出時、
ペットが気づかないうちに刺されてしまうケースも少なくありません。

また、SFTSウイルスに感染した犬や猫などの動物からヒトへ感染する事例や動物同士での間でも、直接的な接触によって感染が広がること報告されています。


5.犬・猫が感染するとどんな症状が出る?

犬や猫がSFTSに感染すると、
次のような症状が見られることがあります。

  • 元気がない
  • 食欲が落ちた
  • 発熱
  • 嘔吐や下痢 など

これらの症状は、ほかの病気でも見られるため
症状だけで判断することは難しい感染症です。

「いつもと様子が違う」と感じたら、早めの受診が大切です。


6.人への感染リスクについて

SFTSは、

  • マダニに直接刺される
  • 感染した動物の血液や体液に触れる

ことで、人に感染する可能性があります。

ペットの体調が悪いときほど、
素手での接触を避ける、手洗いを徹底するなどの注意が必要です。


7.冬でも油断しないで|SFTSと季節の関係

「マダニは夏のもの」
「冬は予防しなくても大丈夫」

そう思われがちですが、実は冬でも注意が必要です。

マダニは

  • 暖かい日がある
  • 落ち葉や草の下など温度が保たれる環境

では、冬でも活動することがあります。

近年は気温の変化もあり、
一年を通してマダニに注意する必要があります。


8.犬猫でSFTSを防ぐためにできる予防対策

SFTS予防の基本は、マダニに刺されないことです。

  • マダニ予防薬を通年で使用する
  • 散歩後に体をチェックする
  • 草むらへの不用意な立ち入りを避ける

特に予防薬は
「冬だからやめる」ではなく、継続することが大切です。


9.こんな症状があれば早めに動物病院へ

  • 元気や食欲が急に落ちた
  • 発熱している
  • いつもと明らかに様子が違う

こうした場合は、
「様子を見よう」と思わず、早めにご相談ください。


10.当院から飼い主さんへ

SFTSは、正しい知識と適切な予防によって、感染リスクを下げることができる病気です。
大切なペットと飼い主さんが安心して毎日を過ごせるよう、当院では冬も含めた通年のマダニ予防をおすすめしています。

地域とともに歩んで40年。
これまで積み重ねてきた経験と、現在の獣医療を組み合わせ、動物にもご家族にも無理のない治療と予防をご提案してまいります。
ご不安なことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

愛知県東郷町の小塚獣医科病院                                              TEL 0561-38-0811
診察時間 AM9:00~12:00 PM5:00~8:00
休診日 土曜PM、日・祝日

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